新調された船鉾の前懸

>>写真DB① nagaeke_1753

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1923(昭和8)年に船鉾の前懸が新調された際の記念写真と考えられ、鉾建てが終わった7月13日頃に撮影したとみられる。この前懸は「雲龍波濤文様綴織」といい、波間を飛ぶ龍が力強く描かれている。下絵は大正・昭和期の染織家で文化功労者の山鹿清華(1885~1981年)によるものである。この前懸は船首を飾る想像上の水鳥"鷁(げき)"の下に懸けられ、現在でも同じ作品を見ることが出来る。

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>>写真DB② nagaeke_1757

これも前懸の新調を記念し、会所前で撮影された写真である。正面には、前懸を寄進した町内の旦那衆6人が写る。向かって左から3人目の人物は、長江家の7代目当主の長江伊三郎である。鉾の周囲に埒(仕切りとして設けられる柵)がみられないため、組み上がり直後か、巡行直前もしくは直後に撮影されたとみられる。当時の町会所の外観や新町通の街並みも詳細に知ることができる貴重な写真である。