C1.2.30 「大当狂言尽 中村歌右ヱ門 家名成駒屋」

絵師:宇田川升鶴
出版:嘉永5年(1852)
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0329

 右下に「嘉永戌ノ二の替りより当子の二の替り迄をあらはす」とあるように、嘉永3年(1850)の正月興行から嘉永5年の正月興行までに4代目中村歌右衛門が当りをとった役で描いた見立絵。顔見世番付の様式にならった趣向で、上段を役名、下段を絵組とする画面構成になっている。番付では座元の紋が入る上部中央には、歌右衛門の屋号である(なり)(こま)()の祇園守紋が入る。忠臣蔵関係では、絵組には大序の師直と四段目城明渡しの由良之助が描き込まれ、上段には「百性弥作」も記載されている。