B2-20-05 誠忠大星一代話 七

絵師:豊国〈3〉
出版:弘化4年(1847)~嘉永1年(1848)
判型:大判錦絵
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP0672


 塩谷家の改易と城明け渡しが決まるなか、銀札つまり藩札の換金処理を行う由良之助。城下の町人たちに損のないようにとの由良之助の計らいに、生き返る心地のする民たちであった。由良之助は3代目市川八百蔵の似顔である。
 

 市川八百蔵〈3〉 
1747-1818。2代目沢村宗十郎の子。初名沢村金平。前名初代沢村四郎五郎、初代瀬川雄次郎。後名2代目助高屋高助、助高屋四郎五郎。俳名亀音・路舟など。安永8年(1779)5代目市川団十郎門下となり3代目八百蔵を襲名。文化元年(1804)2代目高助襲名。文化3年には助高屋四郎五郎と改めた。はじめ娘方・若女方、後に立役に転じ、時代物・世話物を兼ね、和実を得意とした。当り役は、『忠臣蔵』の判官・勘平・平右衛門、『菅原』の桜丸など。奥州巡業中、福島で死去。八百蔵のとき天明6年(1786)5月中村座と寛政7年(1795)4月桐座の2度、四郎五郎のとき文化5年(1808)5月市村座でそれぞれ由良之助を演じている。