ボロブドゥール:第1回廊

ボロブドゥール
8~9世紀
中部ジャワ州マグラン県、インドネシア

 ボロブドゥールには、方形の四層部分にそれぞれ回廊が巡らされており、ここではその最下層となる第1回廊をお示ししています。いずれの回廊も外側(画面向かって左側)には欄楯が設置され、左右から壁面に挟まれた構造になっています。左右壁面にそれぞれ浮彫が配置されていることも確認出来ますね。これら浮彫にあらわされた説話は、いずれの回廊も東側の階段脇から始まり、以下、時計まわりに、南回廊→西回廊→北回廊へと進み、ふたたび東回廊の階段へと戻ってくるように配置されています。回廊の進行方向もそれに従って時計回りだったと考えられます。つまり、インドで実践された仏塔への礼拝・供養としての右繞(うにょう)が、ボロブドゥールでも意識されていると考えられます。

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