3.3.2.3.声色稽古の指南書
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編著者:歌川国貞〈1〉(画)、五柳亭徳升(作)
判型:中本1冊
出版年:天保2年(1831))1月
資料名:声色早合点(こわいろはやがてん) 初編
資料番号:shiBK03-0148 所蔵:立命館ARC(白樺文庫)『声色早合点』は、天保2年(1831)に刊行された、役者の声色やせりふ回しをまねるための稽古本である。歌川国貞が画を描き、五柳亭徳升が作を担当した。
本書では、各丁の表に役者の紋・名前・似顔が描かれ、その周囲に役者ごとのせりふ回しの特徴が記される。裏には演目名や役名とともに稽古用のせりふが掲載されており、読者はそれを声に出して読むことで、贔屓の役者の口調や雰囲気をまねることができた。
このような声色指南本は、舞台鑑賞の記憶をもとに、観客自身が役者の芸を再現して楽しむために出版されたものである。同様の例として、明和8年(1771)の勝川春章画・百示斎作『役者身振氷面鏡』が挙げられる。同書も「絵入りけいこ本」として刊行され、人気役者の半身像や身振りの特徴、稽古用のせりふを掲載している。
こうした物真似の稽古本では、役者の表情や身振りを詳しく観察し再現することが重視されたため、それらを的確に表現した高度な似顔絵が求められた。(宮﨑・戸塚)
