3.3.2.2.正本

編著者:鳥居清近(画) 
判型:半紙本 上下2冊
上演年月日:宝暦8年(1758))1月 江戸・中村座
資料名:蝶づくしかけ合せりふ 
配役:はなれごま長五郎〈1〉市川 八百蔵、ぬれがみ長五郎〈1〉市川 升蔵
資料番号:arcBK02-0037 所蔵:立命館ARC 

 舞台上のせりふや音曲は、冊子の形でも出版された。本作『蝶づくしかけ合せりふ』は、宝暦8年(1758)に刊行された絵表紙正本である。鳥居清近が表紙絵を担当し、江戸・中村座の上演に関わる資料として残されている。

 正本とは、浄瑠璃や長唄などの詞章に節付けを加えた版本を指し、歌舞伎では上演に用いる台本を意味する場合もあった。ただし、歌舞伎の台本全体がそのまま公開されるわけではなく、名のりや長ぜりふ、聞かせどころとなる部分などが抜き出され、人々が読んで楽しめる形で刊行されることもあった。

 正本は、舞台上の声や音曲をそのまま聞かせるものではないが、せりふや詞章を文字として読むことで、人々が舞台上の展開を思い起こす手がかりとなった。(宮﨑・戸塚)

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