3.3.2.1.せりふ入り役者絵

絵師:国兼
判型:大判/錦絵
上演:文政8年(1825)5月 江戸・市村座
外題:義経千本桜  (よしつねせんぼんざくら)
配役:すしや弥助実ハ三位中将惟盛  〈3〉坂東 三津五郎、 弥左衛門娘おさと 〈5〉岩井 半四郎 
資料番号:arcUP4162~63 所蔵:立命館ARC

 役者絵には、役者の姿だけでなく、画面にせりふを書き添えたものもある。本作は、『義経千本桜』のすしや弥助を演じる坂東三津五郎および弥左衛門娘おさとを演じる岩井半四郎 を描いた作品であり、画面上部には、舞台で語られるせりふが記されている。

 「三津五郎 〽さりながらとかくお前には弥助殿々々々と、殿付をなされてさりとては気の毒......」といったように、役者ごとに記されたせりふと役者の姿をあわせて見ることで、鑑賞者は、その役者がどのような場面で、どのような言葉を発していたのかを思い浮かべることができた。せりふ入り役者絵は、視覚的に役者を伝えるだけでなく、舞台上の声やせりふ、さらには場面を呼び起こす役割も持っていた。(宮﨑・戸塚)

 

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