5.4.VR舞台
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上図は、第二幕冒頭の伊右衛門浪宅を、3D上で再現したものである。
3D舞台の参考として、
- 1923(大正十二)年5月、市村座『形見草四谷怪談』
- 1925(大正十四)年7月、歌舞伎座『東海道四谷怪談』
を取りあげる。1923年5月市村座「形見草四谷怪談』については、岡村柿紅・田中良「四谷怪談図録-大正12年5月・市村座所演」(『国立劇場上演資料集68『東海道四谷怪談』』、国立劇場芸能調査室、1971年9月)に、舞台の仕掛けや小道具、衣裳まで詳細が記されている。また、1925年7月歌舞伎座『東海道四谷怪談』については、1925年9月に刊行された雑誌『歌舞伎』に掲載されている、舞台の人「四谷怪談の仕掛物」に、舞台仕掛けの詳細が記されている。上記公演のどちらも、6代目尾上梅幸がお岩を演じており、舞台の人「四ツ谷怪談の仕掛物」には、下記のように綴られている。
今度當座で上演致しますについて、大震災の爲、大道具、小道具、假髪とも、全部を焼失いたしましたので、それ等を悉く新調いたしました。そして其仕掛についてのすべての事を発表してもよいと、梅幸氏の許可を得ましたのでいよ/\種開しを致すことにしました。舞台の人「四谷怪談の仕掛物」『歌舞伎』,1925年9月,101p)
ここにおける震災とは、1923年9月1日に起こった関東大震災であると考えられる。震災の影響を受けて、大正期の歌舞伎舞台の詳細な記録が今日に遺されることとなったのである。(本田)
- 1923(大正十二)年5月、市村座『形見草四谷怪談』
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