3.4.1.役者評判記

判型:半紙半裁本
出版年:元文4年(1739)1月
資料名:役者大極舞 (やくしゃだいこくまい)
資料番号:arcBK04-0033 所蔵:立命館ARC

 歌舞伎を観るだけでなく、その芸を語り、評価する文化の中から生まれたのが役者評判記である。役者評判記は、歌舞伎役者の技芸に対する評と、それにもとづく位付けを主な内容とする出版物で、17世紀半ばに登場した。元禄13年(1700)に京都の版元・八文字屋から刊行された黒表紙本『役者口三味線』3巻3冊本を以って、京都・江戸・大坂の役者を1巻ずつ取り上げる基本的な様式が固まった。以降、毎年正月と3月の年2回刊行が定着し、幕末まで続いた。

 評判記では、役者の一覧目録と、開口と呼ばれる短編小説風の序文に続き、各都市の役者を役柄・役者別に配列し、「中ノ上」「上」「上上吉」「極上上吉」などの位付けによって評価を示した。さらに評文では、役者の経歴・技芸・人気に触れながら、演技を批評し、時には励ます言葉が記された。そこには演技や演出の実態に関する記述も多く含まれており、台本がほとんど伝存しない歌舞伎の歴史を知る上でも重要な手がかりとなっている。(宮﨑・戸塚)

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