1.3.中村鴈治郎家と「国宝」

絵師:長谷川貞信〈3〉
判型:大判錦絵
出版:昭和8(1933) 11 大阪
作品名:「玩辞楼十二曲の内」(がんじろうじゅうにきょくのうち)、「紙屋治兵衛 中村雁治郎」(かみやじへえ なかむらがんじろう)
配役:紙屋治兵衛〈1〉中村鴈治郎
資料番号:arcUP8147 所蔵:立命館ARC。

映画「国宝」では、本職の歌舞伎役者として、4代目中村鴈治郎が演技指導を行ない、吾妻千五郎役で作品中にも出演している。
中村鴈治郎の家は、三代目中村翫雀の子が明治11年(1878)に初代中村鴈治郎と名乗ったのが始まりで、初代は、以降着実に実力をつけて大阪唯一の役者となる。明治35年(1902)以降、松竹の白井松次郎と連携し、松竹の大阪進出や明治39年以降の東京進出に貢献した。戦前に重要無形文化財の制度があらば当然人間国宝となる役者であった。次男は、2代目中村鴈治郎で、昭和42年(1967)年に人間国宝、孫の3代目中村鴈治郎(のちに4代目坂田藤十郎)は、平成6年(1994)に人間国宝に認定されている。2代目鴈治郎と3代目(当時扇雀)は、昭和28年(1953)に近松門左衛門作の「曽根崎心中」を作者の宇野信夫を歌舞伎にした台本で上演して大ヒット、以降、鴈治郎家が独占的に上演する演目となった。
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