五稜郭は江戸幕府が箱館奉行所の防衛のために1864年に完成させた星形の西洋式の城郭である。ロシアなどの諸外国との戦いの為に作られ、蘭学者の武田斐三郎によって設計された。星形であるため防御に死角がない。戊辰戦争の最後の戦いである箱館戦争において榎本武明率いる旧幕府軍の本拠地となった。新政府軍の攻撃が始まると五稜郭への総攻撃の直前に旧幕府軍が降伏したため五稜郭で戦闘が行われることはなかった。
五稜郭は函館に入港していたフランス軍艦軍人からの情報をもとにしてヨーロッパの城郭都市をモデルにして作られた。これまでとは異なり銃や大砲の進化に対抗するために考案された土木技術を使って作られている。
参考文献
・財団法人 日本城郭協会『歴史群像シリーズ 日本百名城公式ガイドブック』(学研パブリッシング、2007年)
・小林祐一『日本名城紀行 東日本編』(メイツ出版、2008年)
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