B4-07 人をたぶらかす狐

巻6

明智左馬之助光春は、昔、入江長兵衛と狩りに出かけた時、白狐を仕留めて帰る。すると、長兵衛の息子小七郎のもとに、将軍家からのお召しがあったので都に上るようにという者が訪れ、小七郎は付き従う。やがて、小七郎は、父を同道して上洛すべく、行列を仕立て故郷に帰るが、入江の人々が行方不明になっていた小七郎が帰ってきたのを見ると、ぼろぼろの衣服で髪はぼうぼう、正体のない有様で、供の者たちも消えていた。小七郎は、白狐を殺された仲間の狐たちに化かされていたのである。

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