お夏狂乱

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おなつきょうらん


総合


歌舞伎

常磐津長唄舞踊劇坪内逍遙作。大正三年(1914)、六世尾上梅幸(お夏)七世松本幸四郎(馬士)等によって初演された。 明治三十七年、坪内逍遙は新楽劇論を著して日本舞踊の改良運動に着手し、自らこれを実践して「新曲浦島」その他多くの新舞踊劇を書いたが、そのうち最も上演回数も多く、代表的傑作とされている 作品。尾上梅幸、松本幸四郎の初演は非常な好評を得、梅幸としてもその第一の当り芸に数えられる傑作となった。 井原西鶴の「好色五人女」の一節に拠り、秋の田舎道の夕暮近く、清十郎を慕ヶあまり心乱れてさまようお夏を里の子、馬士、順礼の老夫婦を配して画いたもので、詩情豊かなうちに限りない哀愁が胸を打つ。