連獅子

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れんじし


総合


歌舞伎

長唄舞踊劇河竹黙阿弥作。明治五年(1872)、五世坂東彦三郎、三世沢村訥升が初演した。 歌舞伎舞踊には「石橋」物といって、能の「石橋」をもとにした獅子の踊が多い。歌舞伎の初期には舞踊は女形の専門だったから獅子は女性にされたが、のち立役も踊るようになってから、男性的な力強い石橋物があらわれた。この曲は立役系統の石橋物で、演出を極めて能に近づけている。文久元年に初世花柳寿輔が、その子芳次郎の名披露目に出したもの。内容はそれにふさわしく、親獅子が訓練のため子獅子を谷から突き落すという比喩をテーマにしている。劇場で上演されたときは、歌詞も増補し、作曲もはじめ杵屋勝三郎だったのが、三世杵屋正次郎に代った。