子方

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広義のツレの一種で、シテ方(してかた)に所属する少年の演者が担当する。たとえば、《隅田川(すみだがわ)》の梅若丸(うめわかまる)・《海士(あま)》の房前大臣(ふさざきのだいじん)が子方の例として挙げられる。

子方には、曲中の少年または少女の役を担当する場合と、曲中では成人の役であるが、子方によって演じるのがふさわしいと判断されるために担当する場合とがある。たとえば、《隅田川》の梅若丸は少年の役であるが、《海士》の房前大臣は「大臣」と呼ばれることや大臣らしい装束から、曲中では成人の役であると考えられる。《海士》の房前大臣の場合は、シテがその母であるという物語の設定に従って、子を思う母のイメージを引き立たせるなどの理由により、子方によって演じられるようになったものと推察される。

子方によって演じるのがふさわしい成人の役は、

  • 天皇・一部の武将(例:源義経)など高貴な役
  • 静御前など美しい舞を見せる役

である。

また、通常は子方の担当ではないツレによって演じる役を、子方によって演じることもある。たとえば、《鶴亀(つるかめ)》の鶴・亀の役がそれに当たる。

また、能の子方とは別に、狂言(きょうげん)にも子方が登場することがある。これは狂言方(きょうげんかた)に所属する少年の役者が担当する。