地謡

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数人の演者が合唱する、能のナレーション的な性格の(うたい)や、シテ(して)ワキ(わき)の言葉を代弁する謡のこと。またその担当者。現在では一曲の地謡は通常八人程度である。地謡にはリーダーが一人いて、他の担当者は、言葉・音程・リズム等、リーダーと全く同じように謡い、リーダーに声を添える役割を果たす。

現在では、地謡はシテ方(してかた)の演者が担当し、その曲の中で.立ち役を兼ねることはない。また、地謡のリーダーは「地頭(じがしら)」と呼ばれ、シテ方の中で熟練した演者が担当する。

しかし、江戸時代前期までは、地頭を担当したのはその曲のワキの担当者だった。ワキツレがそれに声を添え、場合によっては立ち役でない地謡だけの役が声を添えることもあった。つまり当時は、ワキが登場人物としてのワキの役も担当し、ナレーション的な謡も担当するということが行われていた。

江戸時代に入って、ワキ方(わきかた)に代わり、シテ方が謡の教授の権限を持つようになったことと連動して、地謡もシテ方の担当となり、今に至っている。