ぞうほももやまものがたり
総合
歌舞伎
新歌舞伎十八番の一つ、明治二年初演。作者は河竹黙阿弥。通称「地震加藤」。
朝鮮で武功のあった清正も、石田三成らのざん言で、ちっ居を命ぜられている。が、ある夜の大地震に主君秀吉の身を案じ、手勢をひきつれてかけつける。秀吉は心中その忠節に感ずるが、罪を許さない。地震もようやく静まった頃、三成が悠々とやって来て、清正の家来に悪目される。やがて秀吉の前で無実の罪を見事申しひらいた清正は、秀吉の賞にあずかり、再び勇んで朝鮮へ出陣する。
活歴劇の代表、九世市川団十郎はもちろん、七世松本幸四郎、中村吉右衛門も好演した。