B3-1 奈良絵本『酒呑童子』
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資料名 : 『酒呑童子』
作者 :
員数・装丁・判型 : 大折本一帖
年代 : 寛文年間(1661~1673)頃
資料番号 : arcBK06-0024奈良絵本は室町時代後期から江戸時代中期にかけて制作された絵入りの写本のことで、御伽草子や軍記物などが題材に選ばれ、酒呑童子説話ももれなく受容されることとなった。
本作は奈良絵本を折本に改装したもので挿絵のみ伝わる。挿絵の上下にたなびく霞には金箔が散らされ、豪華な絵具を用いて鮮やかに細密な筆致で描かれている。寛文年間(1655~1685)頃が絵巻や奈良絵本制作の最盛期とされ、本作もその頃に制作されたと考えられる。
全29図が収められるが、前半部分を中心に錯簡(順序が狂うこと)が見られる。血の川まで辿り着き三神が消え去る場面や、酒呑童子の臥所で眷属と酒呑童子がやり取りする場面など、珍しい場面描写が見受けられる。(I)