3.0 はじめに

 本章の題を「絵本と戯作」としたが、「戯作」の定義は難しく、辞書によってもはっきりしない。前章で取り上げた黄表紙・合巻を含めているものもあるが、これらは草双紙と定義付けられているので、ここでは、洒落本・滑稽本・読本を戯作として扱うことにする。人情本もこの範疇に入るかと思われるが、1点しかないので割愛する。

 それぞれの点数は、絵本 47、洒落本 20、滑稽本 22、読本 24である。平家物語等の物語は、読本に入れていない。読本は,江戸時代に著されたものとしている。