京都-パリ 芸術の交歓・フランス絵画展(52-1)

「京都1961年 京都-パリ 芸術の交歓 京都市広報課」日本とヨーロッパの2つの文化都市、京都とパリが、その長い歴史を持つ美術で文化交流と親善を図ろうと、1月3日から京都美術館で、20世紀フランス美術展が開かれました。これは、世界に先駆けて開かれた大規模なもので、現代フランス画壇の巨匠・マチス、ピカソ、ルオーなどの絵画を始め、豪華なタピスリー、ステンドグラス、陶器など、300点以上が出品され、現代フランス美術の粋を集めた総合美術展です。特に、その華麗なタピスリーは人目を惹きましたが、これはその1つ。簡潔な色彩の中に限りない雄大さを持った、ル・コルビュジエの「雀と女」です。同じくタピスリー、「黄色い門」。木や草、虫などが巧みな描写で描き込まれた、リュルサの作品です。マチスの「リュートを持つ女」。マチスは、タピスリーの世界にも芸術家の本領を発揮しています。これは、絵画のように、数多くの色彩を使うことなく、こうした見事な作品を生み出していることが注目されます。中世期の西洋建築とともに発達したステンドグラスは、巨匠たちの手によって、ますます光の芸術としてその真価を表しました。これは、ルオーの「裁きを受けるキリスト」です。こうして数々の名作を集めたこの美術展は、およそ1か月にわたって連日賑わいました。

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