清水焼~清水六兵衛(41-4)

「京都ニュース 清水焼」
清水焼と粟田焼を総称して京焼と呼ばれています。緑に映える東山、加えて京を象徴する五重塔。清水寺から山並みに沿って今熊野・泉涌寺一帯が清水焼の本場です。有名な陶芸家や窯場は、ここ五条通一帯にほとんど集まっています。先代清水六兵衛氏(師?)の手になる花壺。典型的な清水焼です。現代、美術工芸品としての清水焼。当主六兵衛氏(師?)の制作に勤しむ姿です。ここで、生活必需品の大量生産に拍車をかける窯場を訪ねてみましょう。原料の粘土は土揉みにかかるまで、原料加工はいろいろの工程を終えています。次が成形、といえば一番興味あるろくろ作業です。回転するろくろの上に乗った土の塊は、老練な陶工の手にかかると、たちまちにして壺に早変わり。一方、ろくろも機械に変わり大量生産され、見る間に皿が出来上がっていきます。成形されたのち、乾燥、仕上げ、素焼き、次に絵付け、釉薬作業です。なんでもないような作業でありながら、各陶工の個性が活かされる作業。芸術的産業と言われるのも、もっともなことです。絵付け、釉薬かけが終わると、いよいよ本焼きにかかります。窯には、薪を使用する登り窯、石炭を燃料とするていき(?)窯の2つがあります。丸一日、およそ摂氏1300度を保ち、本焼きがあがります。いよいよ窯開き。このようにして清水焼は作られていきます。伝統に生きてきた清水焼も、最近は新しい流れに沿って、実用的で斬新なデザインの製品に力を注いでいます。繁栄への道は険しいながら、ここに働く人々の努力によって開けていくようです。