C1.2.05「早野勘平 市川団蔵」

絵師:柳斎重春
出版:文政13年(1830)
判型:大判錦絵2枚続
所蔵:赤穂義士会
作品番号:AkoGA-G0005-01

 文政13年(1830)3月に角の芝居で上演された『仮名手本忠臣蔵』に取材した大判2枚続の作品。

 六段目、猟師となった勘平が身を寄せている山崎のおかるの実家が舞台。勘平(5代目市川団蔵)が猟を終えて帰宅すると、おかる(3代目中村松江)が祇園の遊廓の駕籠で連れていかれるところであった。家の中へ引き戻して事情を聞き、やむなくおかるを送り出すという別れの場面。縁側の外では、駕籠かきが退屈そうに待ちわびている。また、背景の勘平の後方には、この後勘平を訪ねてくる2人侍が野道を進む様子が描かれている。