C1.2.27「忠臣蔵 巻ノ六」

絵師:五粽亭広貞
出版:嘉永4年(1851)
判型:中判錦絵3枚続
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP1109~1111

 これもC1.2.24~26と同じ舞台に取材した中判3枚続の作品。この上演は『仮名手本忠臣蔵』本編に外伝の「弥作鎌腹」や「植木屋」を付け加えたものであったらしく、本図は「弥作鎌腹」の場面を描いている。千崎弥五郎(初代三枡梅舎(ばいしゃ))は、兄弥作(4代目中村歌右衛門)が代官七太夫に仇討ちの密事を明かしたことを知り、七太夫を討ちに行こうとする。弥作が弥五郎の刀を引いて止め、女房おかよ(4代目山下金作)が戸口で通せんぼするところである。左上には、この後弥作が腹を切ることになる鎌が見える。