C1.1.4 「天保改新 摂州大阪全図」
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絵師:蔀関牛(写)
出版:天保8年(1837)
判型:木版2色摺絵図
所蔵:赤穂市歴史博物館
作品番号:AkoRH-e01a大坂の絵師蔀関牛が描いた大坂市街地の絵図。初版は文政8年(1825)の刊で、ここに掲げるのは天保8年(1837)に改正出版されたもの。大坂奉行所の絵図師大岡藤二が監修している。
市街北東の大坂城から大阪湾に至る範囲が描かれている。市街地には堀が張り巡らされ、「水の都」と称される町の様相がよくわかる。北は堂島川、南は道頓堀、東は東横堀、西は木津川に囲まれた範囲が大坂町人の居住区で最も栄えた地で、その北側に天満・堂島といった市街地が広がっていた。道頓堀に沿って南側に、西から「チクゴ(筑後)」「中」「角」「ワカ(若)太夫」「竹田」と5つの芝居小屋が並んでいる様子がうかがえる。また、「御霊宮」「ザマ(座摩)宮」「イナリ(稲荷)」など、境内で芝居の行われた神社も見える。
役者絵の絵師や版元もこの絵図で描かれた範囲に居住していた。