B1-15 新版かな手本忠臣蔵十一段つゞきの内 十段目

絵師:芳虎
出版:天保(1830~44)
判型:大判錦絵(横絵)
所蔵:赤穂市教育委員会市史編さん室
作品番号:AkoCH-S0025_10

 十段目は、堺の商人天川屋義平の店が舞台。右方の部屋、由良之助から討入り武器の調達を頼まれていた義平は、奉公人に暇を出すとともに女房おそのも父了竹のもとへ帰す。義平は幼子の由松と丁稚(でっち)伊吾の3人で暮らすこととなる。そこへ大勢の捕手(実は義士たち)が踏み込んできて義平を訊問する(画面左上)。捕手は長持(由良之助が潜んでいる)も運び込んでいる。義平は「男でござる」と口を割らない。左手前の門口のところでは、復縁を許されず追い出されたおそのが覆面(ふくめん)の男(これも実は義士)に髪を切られている。

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