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絵師:名取春仙
判型: 大判錦絵
出版: 昭和4年(1929) 東京・渡辺庄三郎
作品名:春仙似顔集 白井権八〈6〉市川寿美蔵
上演:大正14年(1925)1月 東京・浅草松竹座「鈴ヶ森」
作品番号:arcBK06-0032_011 所蔵:立命館ARC。日本では、歴史的に高い価値を有する演劇、音楽、工芸技術などを「重要無形文化財」に指定し、その高度な技能を体現・体得していると認定される団体、あるいは個人を「無形文化財保持者」として認定して、我が国の伝統的な技能j・技術の継承を支援している。この内、各個指定の個人をいわゆる「人間国宝」と呼ぶ。 この「人間国宝」という名称は通称であり、1955年に初めて人間国宝が認定された際、一部の新聞報道が用いた「人間の国宝」という表現が一般に定着したものである。
本制度の主たる目的は、技術の「保護」と「継承」にある。第二次世界大戦後、多くの文化財が散逸・消滅の危機に瀕するなか、1950年に文化財保護法が制定された。その後、有形の文化財のみならず、芸能や工芸技術といった「無形の文化」を保護する枠組みが整えられ、1954年の法改正により保持者の認定制度が創設された。無形文化財に光を当てた本制度は、世界的にも先駆的なものであった。
ここで重要なのは、人間国宝が「個人を賞賛する称号」ではなく、あくまでその人物が持つ「技術」に対して認定される点である。認定には、高度な技能を持つ個人を対象とする「各個認定」のほか、複数人が一体となって行う芸能を対象とした「総合認定」や「保持団体認定」がある。国はこれらの技術の継承のため、保持者が行う技能の研鑽や伝承者養成活動に対し年間200万円の補助金を交付し、その保護・支援に努めている。
歌舞伎の分野では、立役(男役)として三代目市川寿海(掲載作品)が昭和35年(1960)年に指定を受けたのが第一号であり、女方では、六代目中村歌右衛門、七代目尾上梅幸が昭和43年(1968)に同時に認定されている。また、平成24年(2012)には、部屋子を経て役者となった六代目坂東玉三郎が、〈2〉中村鴈治郎(昭和42)と〈3〉中村鴈治郎(のちに〈4〉坂田藤十郎)(平成6)、〈13〉片岡仁左衛門(昭和47)と〈15〉片岡仁左衛門(平成27)は親子で二代にわたって認定されている。
なお、立命館大学出身者では、音楽部門で常磐津三味線の常磐津都㐂蔵が2025年に認定されている。(堀田.)
1.1.人間国宝とは
