No.08


No.08A  続文章軌範纂評(ぞくぶんしょうきはんさんぴょう)  奈良大学所蔵(T1257)
明治10年(1877)  丁付:序
横40.3×縦21.3×厚3cm(半紙本)

08A.jpgのサムネール画像 

No.08B  花競二巻噺(はなくらべにかんばなし)  奈良大学所蔵(T2344b)
文化11年(1814)  丁付:[  ]
横14.3×縦16.4×厚1.8cm(中本)

No.08C  暢寄帖(ちょうきじょう)  奈良大学所蔵(T1195)
明治2年(1869)  巻:(袋)・三  丁付:(袋)・卅七止
横44.4×縦28×厚2.5cm(大本の縦長本)

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版木を彫る場合、通常は1枚の板を用いるが、中には2枚以上の版木を接ぐ事例がある。No.08Aは2枚の板を1枚の底板に木製の釘で打ち付けた例。全部で10ヶ所を釘で留めて板を固定している。No.08Bは板を上下に接いでいる例。本書は大本の縦長本で一般的な版本よりも版面の高さが大きいため、このように接ぐ必要があったと思われる。上下の板それぞれの2ヶ所に切り欠きを設け、そこに衽締(ちきりじめ)と呼ばれる砂時計型の木片を打ち込むことによって2枚の板を固定している。No.08Cははめ込み式の版木の一片。半丁の板の側面が凸型に加工されており、凹型の板をかみ合わせて接合できるようになっている。