No.02


No.02A  古易占病軌範(こえきせんびょうきはん)
立命館ARC所蔵(arcMD01-0002)
文化14年(1817)  巻:二  丁付:一・二・三・四  
横71.4×縦17.9×厚1.9cm(半紙本)

noimage.jpg

No.02B  帰家日記(きかにっき)
奈良大学博物館所蔵(T0754)
正徳5年(1716)  巻:上  丁付:一・四・二・三  
横71.6×縦18.4×厚1.9cm(半紙本)
02B.jpg

No.01と同じく4丁張の事例。2丁掛の左右の丁は天地が逆に彫られるのが通例。丁付に目を移すと、No.02Aは丁順に従って表に丁付「一」と「二」の丁、裏面は「三」と「四」の丁が彫られている。一方、No.02Bは表に丁付「一」と「四」の丁、裏面は「二」と「三」の丁が彫られており、丁順どおりではない。多くの版木を見ていくと、No.02Bのような構成の版木の割合が高いことに気付かされる。なぜこのような構成となるのか、現在その理由ははっきりとしないが、おそらく摺りの手順と関連することが予想される。近世出版に関わる彫りや摺りの技術は今日失われつつあり、それらの技術を解明してゆくことも今後の研究課題である。