No.01


No.01A  以呂波天理鈔(いろはてんりしょう)
立命館ARC所蔵(arcMD01-0005)
延宝6年(1678)巻:上  丁付:序一・序二・序三・序四
横78.8×縦20.5×厚1.7cm  (大本)

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No.01B  家相図説大全(かそうずせつたいぜん)
立命館ARC所蔵(arcMD01-0003)
享和3年(1803)巻:上  丁付:一・二・九・十  
横72.9×縦18.5×厚1.8cm  (半紙本)

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No.01C  反り止め  各種
奈良大学博物館所蔵

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No.01参考  新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)
奈良大学博物館所蔵(T2238)
寛政6年(1794)  巻:十一  丁付:二・三
横25.6×縦7.9×厚1.8  cm  (豆本)

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版木の片面に2丁分が彫られている状態を2丁掛(ちょうがけ)と呼ぶ。多くの場合、版木は表裏両面に刻面があり、No.01A、No.01Bはいずれも表裏合わせて4丁分が彫られている。この状態を4丁張(ちょうばり)と呼ぶ。4丁張は最も多く見られる版木の形式であり、古くは「大板(おおいた)」と呼ばれた。版木には、版木が乾湿により変形するのを防ぐために「反り止め(そりどめ)」が取り付けられる。反り止めは「はみ」「はしばみ」とも呼ばれる。01Cはいずれもその事例。反り止めの形式は時期による変遷があるが、No.01Aのように凸型に加工された版木の両端にかぶせる形ではめ込み、さらに釘を打ち込んで固定する型が最も古い。その後、No.01Bや参考品のように版木の両端をレール状に加工し、反り止めをスライド式に通す型が現われる。後には簡略化され、単に木片を釘で打ち付けるのみとなっていった。版木の両端はその板の成立時期を示す貴重な情報である。