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[Archiving and Utilization of Japanese Performing Arts Materials on GloPAD and JPARC]2015年12月 4日(金)
『船弁慶』から見るワキと間狂言の役割
2015年11月17日(火)、謡曲『船弁慶』を取り上げ、国際シンポジウムと講演会を行いました。
第一部は『船弁慶』をテーマに、室町時代後期の能に於けるワキと間狂言の役割の変遷についてシンガポール国立大学の林明珠准教授が発表し、続いて龍谷大学ジョナ・サルズ教授が「『響言』狂言役者が舞台で創り出す音響風景」と題してデモンストレーションを交え発表を行いました。
林 明珠 (シンガポール国立大学准教授)
ジョナ・サルズ (龍谷大学教授)
その後、立命館大学の研究員、ディエゴ・ペレッキア氏が、様々な日本の劇場のWEBページを考察し、国際芸術データベース(GloPAD)を元に教育や研究を生かす目標で作られたJPARC(英語の日本伝統芸能サイト)とを比較した講演を行いました。
ディエゴ・ペレッキア (立命館大学客員研究員)
立命館大学ARCの赤間亮教授は製作中の『船弁慶』二カ国語インタラクティブ・テキストを紹介し、それに対する課題や展望について討論しました。特に、「インタラクティブ」の定義には多くの関心が寄せられました。
休憩後、能楽師三名による「室町後期の能に於けるワキと間狂言『船弁慶』を中心に」の座談会と実演が行なわれました。ディエゴ・ペレッキア氏の司会で和泉流狂言方の泉愼也、高安流ワキ方の有松遼一と岡充はあまり聞く機会がないワキ方や狂言方の視点から見た考える能の上演について講演しました。『船弁慶』におけるワキとアイ狂言役の特殊な関係や、一曲の繋目になるアイの上演に焦点が当てられました。
座談会1〜左から右へ:司会 ディエゴ・ペレッキア、能楽師 有松遼一(高安流ワキ方)と泉愼也(和泉流狂言方)
最後に、その船に乗りながらのアイ狂言(船頭)とワキ(武蔵坊弁慶)の掛け合い、山降ろしが吹き出し、浪が荒くなり平の亡霊が浪の上に襲いかかって来る『船弁慶』のアイを実演しました。
舞台は海になり、船をこぐアイと乗っているワキとワキツレ。本番の上演は装束をつけ、子方も船の作り物に乗る。
船をこぐアイ
ワキツレの発言を注意するワキ。
実演の後、質疑応答やディスカッションの時間を設けました。
[Archiving and Utilization of Japanese Performing Arts Materials on GloPAD and JPARC]2015年3月 6日(金)[Archiving and Utilization of Japanese Performing Arts Materials on GloPAD and JPARC]2015年3月 2日(月)プロジェクト全体カンファレンスを終え、GloPACは
3月3日と4日の二日間に分け、ワークショップを催しております。
一日目である3月3日は、下記のように午前中に発表、午後に技術演習を行いました。
『能と歌舞伎における源平ストーリの再表現』
10:00 開会: 赤間亮(ARC), ベーテ・モニカ(JPARC)
10:20-11:00 「信光の風流能と<船弁慶>」リムベンチュー(シンガポ ール国立大学)
11:00-11:40 「<船弁慶の装束〜糸や織から着付けまで>」モニカ ベーテ (中世日本研究所)
11:50-12:20 「能由来の歌舞伎とその舞台表現を探る」ジュリー・イエッツィー (ハワイ大学、マノアキャンパス)
12:20-12:50 討論
13:30~16:00 技術演習
質疑応答や討論会においては、日本語と英語を交え、
日本の伝統芸能に関して活発な意見交換がおこなわれました。
平日の午前中にも関わらず、多くの方々にご来場いただきました。
午後は、ARCサポートボードの支援を受け、技術演習を行いました。
GloPACのメンバーこれまでの疑問の解消や、
今後のGloPACの方針について、話し合いを進めました。
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ワークショップ2日目の3月4日(水)は、下記の催しを行います。
「船弁慶」ワークショップ・実演会
『仕舞の技法 <船弁慶> 実演デモと説明』
時間:10:00-12:00
会場:ARC 多目的室
金剛流能楽師 宇髙竜成、宇髙徳成、ペレッキア・ディエゴ 研究機構プロジェクト研究員
・<船弁慶>のクセ
・<船弁慶>における「中の舞」〜その構造を考察
・<船弁慶>における長刀扱い
ご参加、心よりお待ちしております。[Archiving and Utilization of Japanese Performing Arts Materials on GloPAD and JPARC]2015年2月28日(土)ワークショップ「能と歌舞伎における源平ストーリの再表現」
源平の物語は後世において様々な伝統芸能に取り上げられ、時代によって表現方法は変遷しました。文 学、絵画、実演、舞台などのイメージを通してその多様性と製作時期を探るワークショップを行います。発表内容はネット上のJPARC(日本伝統芸能研究サ イト)の「観世小次郎信光」と「歌舞伎」、それぞれのモジュールとして、GloPAC (グローバル芸能協会)のオンライン出版に載せられます。
日時:2015年3月3-4日
会場:立命館大学衣笠キャンパス アート・リサーチセンター
※当日、Ustream配信あり。
言語:日本語・英語
入場無料・予約不要お問い合わせ 立命館大学アート・リサーチセンター事務局 〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1 電話番号: 075-466-3411(代表) 受付時間: 9:00~17:30 ※土日祝、その他の休館日を除く
※一般の方もインターネットでご参加いただけます。