金平浄瑠璃
ナビゲーションに移動
検索に移動
きんぴらじょうるり
総合
歌舞伎
明暦の頃(1655)江戸の桜井丹波とその子の和泉太夫によって工夫された古浄瑠璃。堺町で操芝居を興行したが、曲は平「金平天狗間答」金「金平千人切」など、酒呑童子を退治したことで知られる源頼光の四天王の一人坂田金時の子の金平のお伽話武勇談で、二尺ばかりの鉄棒で拍子をとる勇壮な語りロであり、人形がこわれる程の荒っぽい遣い方であった。承応、明暦に江戸の和泉太夫(のちの桜井丹波少掾)と作者岡清兵衛、虎屋源太夫などに語られて、伊藤出羽掾、播磨掾が取り入れて上方へも伝わり、戦国時代のあとの江戸市民の、勇武殺伐を好む人常に迎えられ、大いに人気を得た。初世市川団十郎の荒事はこれに暗示をうけたという。のちに大阪の浄瑠璃にとり入れられた
参考文献
- 室木弥太郎、横山重「金平浄瑠璃正本集」 第 1~3 角川書店
- 『新群書類従』59(国書刊行会、明治39、40年)
- 横山重、室木弥太郎、阪口弘之『古浄瑠璃正本集』1~10巻(角川書店、昭和41~44年)
- 室木弥太郎「金平浄瑠璃正本年表稿」(『金沢大学教養部論集』6、昭和44年2月)
- 室木弥太郎『語り物(舞・説教・古浄瑠璃)の研究』(風間書房、昭和45年)