蜥蜴

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とかげ


画題

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解説

東洋画題綜覧

蜥蜴は爬虫類、蜥蜴目中の短舌類に属する、体は細長く円筒状で、六寸五分位に達し、頭は比較的小さく、嘴尖り、上下の顎に歯があり、舌は厚く旦つ短かく、尾は長く四肢短かく五本の指があり尖端は鉤状を呈してゐる、背は光沢あり金属性色彩を呈し美しく非常に活動が迅速で、叢間に棲息する。

這ふ桧葉の蜥蜴に移る躑躅哉   六花

短尾のいつ切られたる蜥蜴かな  鬼城

蜥蜴を主として描いた作などはあまりないが五代の黄筌には有名な『葉虫図』があり、これには蜥蜴が最も鮮かに画かれて居り、近くは福田平八郎の『茄子』(第八回帝展出品)にもよく描かれ、歌麿の『虫ゑらみ』に描かれた蜥蜴には鴨跖草を配した、傑作である。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)