十二神将

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じゅうにしんしょう


画題

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解説

画題辞典

薬師如来に属する護法の神にして、薬師十二神と称せらる、何れも甲胄を帯し剣戟を執り勇武の行相を具す、即ち左の如し。宮毘羅大将(本地弥勒、太刀を持つ)、伐折羅大将(本地勢至、剣を持つ)、迷企羅大将(本地阿弥陀、獨鈷を持つ)、安底羅大将(本地観音、宝珠を持つ)、額儞羅大将(本地麻利支天、矢を持つ)、珊底羅大将(本地虚空蔵、螺貝を持つ)、因陀羅大将(本地地蔵、鉾を持つ)、彼夷羅大将(本地文殊、弓失を持つ)、摩虎羅大将(本地薬師、斧を持つ)、真逹羅大将(本地普賢、宝珠宝棒を持つ)、招杜羅大将(本地金剛手、太刀を持つ)、毘羯羅大将(本地釈迦、三鈷を持つ)彫刻として在るもの多きも仏画又少しとせず。

山城金剛院所蔵十三幅(伝顔輝筆)、高野山櫻池院所蔵十三幅(伝恵信僧都筆)、武蔵祢名寺所蔵十二幅(筆者不明)共に国宝なり、其の他醍醐寺にもあり、松井氏所蔵のものも名作と推さるゝものなり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

釈尊の薬師如来功徳本願経を説き終る時、会々座に十二の夜叉大将あつて、各々七千の眷族と共に此経を流布し、薬師如来の名号を念ずるものを守護することを誓ふ、これに依つて後世薬師如来と共に十二神将は衆人の崇拝するところとなるといふ、玄弉三蔵の『薬師経』に説くところ最も洽く行はる、その概要左の通り。

一、宮毘羅 虎に駕し右に剣を執て左手腰を押す。

二、伐折羅 兎に駕し右に三股伐折羅を執り左手風指を屈して仰がしむ。

三、迷企羅 竜に駕し鉾を執る。

四、安底羅 蛇に駕し右に鉞を執り左手風指を伸ぶ。

五、頞儞羅 両翼馬に駕し右に鏡左に伐月廬を執る。

六、珊底羅 羊に駕し右に剣、左に鏡を執る。

七、因達羅 猴に駕し右に鈴、左に白払を執る。

八、波夷羅 金翅鳥に駕し右に金剛鐸、左に如意珠を執る。

九、摩虎羅 狗に駕し右は風指を屈し、左はこれを伸ぶ。

十、真達羅 猪に駕し右に鉤を執り左手地水指を屈す。

十一、招杜羅 鼠に駕し右に如意珠、左に羅索を執る。

十二、毘羯羅 牛に駕し手に弓箭を執る。

以上十二を十二支に配するあり、これに駕せず頭にその動物を冠するを常とする。

十二神将の画で国宝に指定されたもの。

伝恵心僧都筆      高野山桜池院蔵

筆者不明十二神将絵巻  京都醍醐三宝院蔵

同絹本着色一幅     兵庫県金剛院蔵

筆者不明絹本十二幅   相州金沢称名寺蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)