7.忠臣蔵物TOP

●盟三五大切


文政8年(1825)9月 江戸中村座
「盟三五大切」
四世鶴屋南北:作

<序幕>
●佃沖新地鼻の場
・塩冶の浪人不破数右衛門は、紛失した御用金百両の調達を叔父助右衛門に頼みながらも、今は薩摩源五兵衛と名を変え、深川の芸者小万に入れあげている。小万の夫 三五郎は勘当された身ながら、父親が旧主のために必要とする金を稼がせるため女房お六を芸者に出した。三五郎は、源五兵衛から金を搾り取るように小万にたきつける。
●深川大和町の場
・小万のために家財道具までも売り払う源五兵衛であるが、下部の若党八右衛門は異見をするものの、仇討の計略と聞き安堵する。
●二軒茶屋の場
・叔父助右衛門が百両を調達してくるが、それと知った三五郎は小万と共謀して美人局を企て、100両の金をだまし取る。
●五人切りの場
夜になり源五兵衛は二人を斬ろうと戻り、五人を次々と惨殺する。【演博101-2979 】
<大詰>
●四谷鬼横町の場
源五兵衛の凶刃を逃れた三五郎と小万は、四谷のお岩の住んでいた長屋に引っ越す。その大家は小万の兄弥助であり、弥助は高野師直の屋敷の絵図面を持っていた。
・その絵図を三五郎は手に入れようとするが、弥助は、伊右衛門とともに塩冶家から金を盗んだ張本人であった。
・源五兵衛の持ってきた毒入りの酒を飲み苦しむ弥助は、三五郎に殺される。そこへ訪ねてきた父親了心に絵図面を渡すと、父親は三五郎を四斗樽に入れて自分の家に連れ帰る。
・毒入酒の結末を確かめにきた源五兵衛は、様子を聞き、小万と赤子までを惨殺。
●愛染院門前の場
・源五兵衛は了心の住む、庵室を尋ねてくる。程なく了心が戻り、絵図面と百両を源五兵衛に渡す。
・源五兵衛は己の悪事を打ち明け、了心に金子と絵図面を大星に届けるよう願うが、源五兵衛の言う三五郎こそ了心の息子千太郎と知れる。源五兵衛と了心が互いに死のうと争うところに、三五郎は樽の中で出刃包丁で腹を切り飛出す。
・三五郎は弥助殺しの罪がある上は、源五兵衛の殺しの罪も自分が負うと申し出、源五兵衛実は数右衛門に主君の仇討に加わるよう願う。折しも、一味の面々が数右衛門を夜討の装束で迎えに来、討入りに向かう。

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