消息

24 正親町天皇宸翰女房奉書 一幅 (二七、三×四五、八)
正親町天皇(一五一七〜九三)は後奈良天皇の第二皇子、母は万里小路賢房の女栄子(吉徳門院)。
在位は一五五七年〜八六年。戦乱による窮乏により即位礼の費用もままならず毛利元就らの資金献上によって三年後におこなわれた。
しかし、天皇は信長・秀吉の援助により御所の修覆や朝儀の復興・整備を図った。本消息は、七夕の和歌会の題の触廻しを指示したもの。
天皇は、孫の後陽成天皇に後柏原天皇の書風を勉強することを勧めており、自身の書風にもその影響がみられる。