和歌懐紙

03 伝後小松天皇宸翰歌合巻物断簡 一幅 (二八、四×四七、六)
後小松天皇(一三七七〜一四三三)の父は後円融天皇、母は三条公忠の女厳子(通陽門院)。
在位は一三八二年〜一四一二年。南北朝合一時の天皇で、退位後も称光天皇・後花園天皇二代にわたって院政を敷いた。
本宸翰に書かれた和歌は、いずれも西行法師のもので、「吉野山」は『新古今和歌集』、
「ふりさけし」は『山家集』に収められているものであるが、後者の下句「今宵三笠の山を眺めて」を欠いている。