兩国川開

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りやうごくかはびらき


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解説



画題辞典


両国川開に江戸年中行事の最ち盛大なるものゝ一なり、江戸時代、毎年陰暦五月廿八日より八月晦まで、隅田川に納凉の船を浮べ、花火を揚げ舟遊びすることを許す、即ち五月廿八日はその公許の第一日にて、殊の外に賑ひ、屋形船屋根船、猪牙、荷足など。様々の船にて川を埋めんばかり、花火は絶えず大空に輝き、笛太鼓三味線の響は夜を徹して轟き渡り、陸上も之に劣らず、両国橋はいふまでもなく、兩岸人を以て埋め、一夜を歓楽に尽くすなり、随つて図せらるゝ所亦多し。渡邊華山筆(籐堂伯爵所蔵)大正震災亡失、安藤廣重筆大屏風(小林文七氏所蔵)大正震災亡失この他、喜多川歌麿、歌川豊国等の作亦少なからず。

(『画題辞典』斎藤隆三)