A5.3 近藤浩一路写「(黒木売)」板木

作品名:近藤浩一路写「(黒木売)」板木
所蔵:立命館ARC(arcMD01-0246)

摺師・五代高橋新治郎(1929~2004)は、東京都文京区の神田川流域に工房を構えた摺師である。没後も新治郎旧蔵板木はご遺族によって大切に保存され、平成23年(2011)年、ご遺族の意志により、その大部分がアート・リサーチセンターに寄贈された。旧蔵板木のうち色紙版の版画が占める割合が大きく、堂本印象・徳岡神泉・山口蓬春・橋本関雪など、著名な画家の落款がある板木も含まれている。展示品は近藤浩一路の落款がある板木で、裂を板木に打ち込んでぼかし摺りをおこなう「裂貼り」の技法がよくうかがえる資料である。