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「中井文庫古典籍のデータベースの作成およびその応用に関する研究」と題し、「中井文庫古典籍閲覧システム」の一部を紹介した。中井文庫のジャンルは多岐にわたっているが、本論文では6つのジャンルに限って、4・5点の解説をするとともに、その画像の一部を閲覧できるようにした。本文中に資料番号を記載しているので、「中井文庫古典籍閲覧システム」によってその全丁を閲覧することができる。
ここに取り上げた6つのジャンルものおよびそれ以外のものの全点数を「ジャン別点数」として【添付資料】に示す。全部で85のジャンルがある。「原目録」としたものは、nakai0001から nakai1697までであり、下記のものは別の目録を作成している。
① 役者評判記 0495~0532(「nakai」は省略、途中欠あり、複数点数のものあ り) 42点
② せりふ正本 0534~0570 (複数点数のもの多し) 102点
③ おうむ石 1511~1548 (複数点数のもの多し) 426点
『水哉叢書』(20冊)、『野辺の摘草』(15冊)および『乾坤叢書』(25冊)は、原目録では「080」となっていたが、目録をつくって、ジャンル分けをした。
稀書複製会の複製書は、第4期から第10期および新生編であるが、期は考慮しないでジャンルに分けた。
「表 ジャンル別点数」の54.長唄から66.小唄までのものは、原目録では点数がっわかりにくい。別の表を作成し、現物と照合して、点数を把握した。
番付は下記のものがあり、その管理番号(nakaiは省略)と点数は下記の通りである。
① 絵本番付 2001-01~2402-06 654点
② 絵尽し 2501-01~2596 333点
③ 役割番付 2701-01~2701-103 103点
④ 辻番付 2102-01~2702-83 83点
⑤ 見立 2703-01~2703-21 21点
上記の①と②は、冊子と一紙ものが混在しているが、③から⑤は、全て一紙物である。これらをどのように整理するかが、一つの課題である。ジャンル別の表を作成して驚いたが、ジャンルを細分すると85にもなるということである。これらをどのように整理するかということが、大きな課題である。
2022.1.14 中井陽一
結語