ごみと取り組む 衛生的な新焼却炉完成(71-5)
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「京都ニュース ごみと取り組む 衛生的な新焼却炉完成 京都市広報課」市内から出るゴミの量は10年前のおよそ2倍。一日550tという膨大な量にのぼり、市民生活の向上に比例して今後ますます増える傾向にあります。京都市の家庭のゴミ集めは、5日目ごとの定日制で、日曜祝日も無休で行なわれています。また、ゴミ集めの能率化を図るため、ゴミ車は衛生的なロードパッカーにほとんど切り替え終わりました。 京都市から出るゴミは全て伏見区横大路にある市清掃工場に運ばれて処理されます。清掃工場内のエースは、去る5月完成したオートメーション式新焼却炉で、37年度から総工費4億円をかけて工事を急いでいたものです。 ロードパッカーで運ばれてきたゴミは、この新焼却炉のゴミ溜めにあけられます。ゴミ溜めのゴミは、リモートコントロールによるクレーンの大きなツメで投入口へと運ばれます。この一掴みはおよそ1t、投入口は2つあって、それぞれゴミがなくなるとランプが点いて次のゴミを催促する仕掛けです。投入されたゴミは、乾燥ストーカーで乾かされながら燃焼ストーカーへと送られます。この間のゴミの流れは全てオートメーション。そしてこの炉は、一日300tの焼却能力があり、古い炉4つを合わせた能力に匹敵します。ゴミ(※音飛び)焼却炉は公害防止に非常に注意が払われている点が特徴です。燃焼の際出てくる煙は、マルチサイクロンという装置に通して煙の粗い粒子を取り除き、次にシャワーで洗い、排気筒から出るのは水蒸気程度になっています。ゴミの中に混じっていた土砂や金属などの燃えカスは、炉からかき出され、ベルトコンベアーで運び出されます。 市ではさらにもう1ヶ所、右京区梅ヶ畑に公害防止の完全な北部清掃工場の建設を計画しています。これは、全市のゴミを全て伏見区横大路まで運んでいたのでは大変能率が悪いこと、また急激なゴミの増加のため現在の施設では処理しきれない状態に追い込まれている為です。これが完成すれば、不衛生で能率の悪い古い焼却炉は廃止され、全市のゴミは完全に衛生処理されることになるのです。