市民の足~市電、市バス     1日の赤字 470万円、交通懇談会、6大都市市長会議(88-4)

「京都ニュース 市民の足 ―市電・市バス― 京都市広報課」自動車の洪水に溺れそうな市電・市バス。市民の足、市電・市バスはもう動きが取れない瀕死の状態にあるのです。騒がしい市街地から離れて暮らしたい市民は郊外にマイホームを求め、人口分布はいわゆるドーナツ現象を生じてきました。そして、そこに住む人の乗り物もやはり市電・市バス。毎朝、通勤通学の時間ともなればこの有様。決して出し惜しみしているわけではありません。この通り、車庫は空っぽです。辛気臭い、なかなか来ない、その気持ちは分かります。マ、しかし、市電も市バスも速く走りたいのです。イライラしているのです。高度経済成長政策のせいか物価はどんどん上がり市民の懐を圧迫して行きます。市電や市バスの台所も例外ではありません。毎日積み重なる赤字。何とかしなければなりません。富井市長も、前の市長からたくさんの赤字を引き継いで何とかしようと、市電を利用している市民の方々や学識者など色々の方にご意見を聞きました。東京都知事の美濃部さん、横浜市長の飛鳥田さん、名古屋市長の杉戸さん、大阪市長の中馬さんの顔も見えます。交通問題は京都市だけの悩みではありません。6大都市をはじめ、全国のほとんどの都市に赤字の波は押し寄せています。赤字で悩んでいる6大都市の知事や市長が集まって相談した結果、公営企業のあり方を根本的に考え直すように政府に要望することになりました。文字通り市民の足として働いている市電・市バスをなんとか守るために、ワンマンカーを増やし企業の合理化を進めるとともに、乗務員にもお客のサービスに心がけるように講習も進めています。市民のみなさん、市電・市バスを守り財政を立て直すためにもう一度この問題について考えてもらいたいものです。

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