-
A1.1 勝川春章
勝川派は、18世紀後半を中心に一世を風靡した、勝川春章をはじめとする役者絵の一派です。この一派は主として役者絵によって名をあげており、役者絵の作画手法を多く確立しました。この流派により生み出された手法や作風の流れの中にこそ、東洲斎写楽のような印象的な絵師や後の歌川派のような絵師集団が登場していくのです。そのような状況にありながら、勝川派の役者絵はこれまで十分に光を当てられてきませんでした。ここではそのような勝川派の役者絵を掲載するとともに、勝川派の絵師たちが確立した手法についても紹介します。