1 桃太郎再駈

黄表紙 天明4年(1784)
hayBK03-0119

桃太郎の昔話をパロディーにした黄表紙。
桃太郎が鬼ヶ島から持ち帰った宝のおかげで裕福になり贅沢を尽くす爺婆を、偽の宝を使って桃太郎が諫める話。最後は桃太郎が「鬼住む里」の遊廓に繰り出して終わる。掲出部分はきび団子ではなく、中に一分金を入れた遊廓での配り物の「金味<きみ>団子」を作っているところ。本作はこれまで上巻の所在が知られていなかったが、林美一コレクション本の出現によってようやくその全貌が明らかになった作品。