巻3.02 血の酒、人肉の肴

一行と対面した酒呑童子は、旅の疲れを労おうと、眷属らに酒宴の準備をさせる。頼光は沙門の行義上、酒を飲むことはできないと断ったが、童子は故事をひきあいに酒の威徳を主張し、一行に酒をすすめる。

押し問答の末に、頼光の前に血で作られた酒や肴が用意された。一行は三杯ずつ干し、それを見て上機嫌になった童子は、切り落とした女房の腿をまな板に載せ、肴として一行に振る舞う。頼光は人肉の肴を刀を抜いて切り分けた後、平然とした様子で食べたので、見ていた周りの鬼たちさえも絶句してしまった。

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    血の酒を呑み、人肉の肴を食べる場面。