荒俣宏

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【テーマ設定】

インタビュー計画概要:

作家、翻訳家、博物学者など多面的な活動を展開してきた荒俣宏氏の知の足跡について、単なる伝記として追うのではなく、膨大な情報や文化遺産を独自の視点で収集・咀嚼し、社会へと発信し続けてきた「知の生産プロセス」そのものを解き明かすことを目的とする。既存の学術的・特権的な階層構造に抗いながら、埋もれた大衆文化や「人ならざるもの」に光を当ててきたその特異な方法論をあぶり出し、現代および未来におけるアーカイブのあり方やメディア論への示唆を得るための知的対話である。

大テーマ:「荒俣宏という方法」――知の階層を解体する収集・咀嚼・アウトプットの思考回路

中テーマと主な焦点:

1.思想の根底にあるものと階層構造への抵抗

荒俣氏の思考の基盤にある「知的反権力(反アカデミズム)」のスタンスを掘り下げる。権力や既存の権威(アカデミア)が規定した「価値の序列」に依存せず、自身が「大事だ」と直感したものを独自の論理で位置づける(アルケーの任意性の解釈)に至った背景や、その知的原動力についてあぶり出す。

2.「アラマタ的」アーカイブ術とジャンル横断

『世界幻想文学大系』の企画や、少女まんがのルーツを探る『二十世紀イリュストレ大全』にみられるような、既存の文学史・美術史から零れ落ちた「大衆文化」「怪奇・幻想」「SF」を体系化するプロセスを検証する。平凡社時代の編集者としての具体的なエピソードを交えつつ、多様なジャンルを網羅・横断しながら新しい知的星座を編み出す「収集と分類の方法論」を紐解く。

3.コミュニケーション論と人ならざるものへの関心

荒俣氏の「人付き合いの哲学」と、妖怪やオカルト、都市の地下水脈といった「人ならざるもの」への深い関心の相関関係を読み解く。また、藤森照信氏との『東京路上博物誌』に代表される都市論・東京論を踏まえ、フィールドワークを通じた独自の情報収集・発信手法、および人や異界を惹きつける卓越したコミュニケーションの本質に迫る。

期待される成果:

属人的かつ膨大とされてきた荒俣氏の編集・執筆・収集における思考回路をシステム(方法論)として可視化し、次世代のクリエイターや研究者が応用可能な知のモデルを提示する。そして、権威的な保存ではなく、大衆の情熱や周縁の文化をダイナミックに再評価する「アラマタ的アプローチ」を通じて、デジタルアーカイブ時代における文化資源の利活用とメディアミックスの新たな可能性を理論化する。

【参考文献】

荒俣宏.1977.『別世界通信』月刊ペン社.

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