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【テーマ設定】
インタビュー計画概要:
美少女フィギュア造形の第一人者であり、世界的なアーティストとしても評価されるBOME(ボーメ)氏に対し、その創作活動の軌跡と造形表現の変遷を記録するものである。1980年代のガレージキット黎明期から、現代美術家・村上隆氏とのコラボレーションを経て「アート」としての地位を確立するまでの過程を追い、二次元のキャラクターを三次元へと翻訳する際の美学的本質を明らかにする。
大テーマ:美少女フィギュアの開拓とアートへの昇華ーBOMEが創り出した『立体的な少女』の美学
中テーマと主な焦点:1.美少女フィギュアの誕生と「ボーメサイズ」の確立
1980年代、アニメキャラクターを立体化する手法がまだ模索段階にあった頃の活動に焦点を当てる。それまでの小スケールの模型とは一線を画す、圧倒的なボリューム感と存在感を放つ「ボーメサイズ」がいかにして生まれたのか、また「ラム」や「クリィミーマミ」といったキャラクターを立体化する際に、どのような解釈と技術を投じたのかを明らかにする。
2.村上隆氏との出会いとアートへの飛躍
1995年からスタートした現代美術家・村上隆氏との共同制作プロジェクトを分析する。フィギュアというサブカルチャーの産物が、村上氏とのコラボレーションを通じて、いかにしてカルティエ現代美術財団などで展示される「アート」へと変容していったのか。2001年に与えられた「キング・オブ・オタク」という称号の意義と、アートシーンでの受容について深く掘り下げる。
3.アナログ造形の極致とデジタル技術への視点
BOME氏の真髄である、手作業による緻密な造形と繊細な彩色業務のプロセスに迫る。現在も海洋堂の社員として最前線で筆を執り続ける中で、造形の世界にも押し寄せるデジタル化(3Dモデリング等)をどのように捉えているのか。アナログ特有の「温度感」や「肉感」を表現するためのこだわりと、後進の育成に対する想いを伺う。
期待される成果:
第一に、日本独自の文化である「美少女フィギュア」の歴史において、ジャンルの創設者の一人であるBOME氏の功績を美学的・歴史的観点から定式化する。 第二に、サブカルチャーとハイアートの境界線がいかにして曖昧になり、相互に影響を及ぼし合ってきたのか、その具体的な変容プロセスを明らかにする。 最後に、キャラクターという「記号」に三次元の「肉体」を与える造形表現の核心を整理することで、日本のキャラクター文化が世界を魅了し続ける理由を再発見する。
【参考文献】
あさのまさひこ.2007.『海洋堂マニアックス--おまけフィギュアブームを生み出した「世界最狂造形集団」の功罪』.竹書房.
あさのまさひこ.2002.『海洋堂クロニクル--「世界最狂造形集団」の過剰で過激な戦闘哲学』(オタク学叢書 VOL.10).太田出版.
樫原辰郎.2014.『海洋堂創世記』.白水社.
香川雅彦.2004.『海洋堂原型師 香川雅彦の世界』.講談社.
浅井俊裕、工藤健志,、松本教仁、 アートプランニングレイ 編. 2005.『造形集団海洋堂の軌跡 カタログ』.アートプランニングレイ.
小池一夫 監修.2013.『大阪芸術大学 大学漫画 Vol. 22』.小池書院. https://www.google.com/search?q=https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023530882-00
CGWORLD編集部.2023.「特集:海洋堂 デジタル造形移行への挑戦」『CGWORLD』2024年1月号(vol. 305).
日本文芸社 編.2002.『海洋堂フィギュアコレクション--Official super catalogue』にちぶんMOOK.日本文芸社.
日本文芸社 編.2002.『海洋堂フィギュアコレクション:最新食玩から秘蔵コレクションまで--Official super catalogue2』にちぶんMOOK.
美術手帖編集部.2012.『村上隆完全読本 美術手帖全記事1992-2012』.美術出版社.
美術手帖編集部.2010.『美術手帖』2010年11月号.美術出版社.
BOME.2010.『BOME SELECTED WORKS 1983-2009』.有限会社カイカイキキ. https://www.google.com/search?q=https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010078044-00
宮脇修一.2002.『造形集団 海洋堂の発想』.光文社.
ワンダーフェスティバル実行委員会、株式会社海洋堂.2001.『ワンダーフェスティバル「リスタート2001」公式ガイドブック』.
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