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【テーマ設定】
インタビュー計画概要:
株式会社グッドスマイルカンパニーの安藝貴範氏を対象とし、フィギュア・食玩ビジネスの成功から、インターネット発のコンテンツをIP化・アニメ化させるまでの「下克上」的なビジネスモデルの変遷と、ファンの心理を捉える「おもてなし」の戦略について掘り下げる。
大テーマ:ユーザー発の熱量を具現化するビジネスモデルの構築と、21世紀型ファンビジネスの核心
中テーマと主な焦点:1.フィギュア業界への参入と初音ミクによる成功
食玩ビジネスからマックスファクトリーを擁してフィギュア界へ参入した経緯や、初音ミクのフィギュア化において得られた手応えを検証する。特に、それまでの「映像から商品へ」という流れを覆し、初音ミクが売れた背景にあるユーザー認知の形成プロセスを明らかにする。
2. 「ブラック★ロックシューター」にみるUGCのIP化と流通革命
ネット発のコンテンツ(UGC)にユーザーが世界観を付与して育て、それをフィギュア化・アニメ化させるという逆転の環流現象を、最大のエポックとして掘り下げる。50分のアニメDVDを無償配布・付録化するなど、従来の流通ルールを塗り替えた戦略の意図と、芸能事務所運営のノウハウが与えた影響について議論する。
3. 「おもてなし」としてのファンビジネスと技術力
サブカルビジネスにおいて作り手と受け手の距離が最短になった際の変化や、クオリティを支える技術力の重要性について探究する。顧客が「よろこんで」買う仕掛けとは何か、21世紀における「末永く愛されるもの」を主流とする商売の在り方と、それを支えるスタッフへの事業継承の考え方を解明する。
期待される成果:
従来のコンテンツ産業の上流・下流を逆転させた「下克上現象」のメカニズムを明らかにするとともに、実体のあるフィギュアがファンコミュニティにおいて果たす役割を定義することが期待される。また、デジタル時代の消費者が求める「具現化・リアル・聖地巡礼」へのニーズを捉えるための、革新的なビジネスモデルの提示を目指す。
【参考文献】
石井隆太、白石秀壽、小野晃典.2020.「デュアル・ソーシング戦略:グッドスマイルカンパニー楽月工場」.『Japan Marketing Journal』40, no. 2:83-93.
『日経産業新聞』.2022.「グッドスマイルカンパニー フィギュア、鳥取に新工場 海外向けの需要急伸」.12月19日.
『日経MJ(流通新聞)』.2013.「グッドスマイルカンパニー:オタクたちに支持され、わずか10年で年商100億円にまで急成長したフィギュアメーカー」.4月19日.
------.2018.「廃校、フィギュアの聖地に、鳥取の企業、展示施設整備、山陰合同銀、小口資金調達を支援」.1月17日.
------.2021.「現代版『八犬伝』で若者誘客:倉吉観光MICE協など」.8月17日.
安藝貴範
