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【テーマ設定】
インタビュー計画概要:TK-80はいかにして生まれたか――日本マイコン黎明期の舞台裏
大テーマ:
日本のパーソナルコンピュータ史の原点であるNECのトレーニングキット「TK-80」の開発責任者・後藤富雄氏の証言を通じ、その開発背景と歴史的意義を明らかにするものである。1970年代後半の国内外の市場環境、当時の技術的制約、そしてNECという組織の中で、いかにしてこの画期的な製品が生まれたのかを多角的に探る。
中テーマと主な焦点:
1.開発の背景:なぜNECはマイコン開発に乗り出したのか
・ 1970年代の国内外の市場環境、競合メーカーの動向、そしてNEC社内におけるコンピュータ事業の位置づけと開発チームの役割
2.製品開発のプロセス:TK-80はいかにして作られたか
・ 実際の開発体制、技術的な課題とその克服、そして製品化に至るまでの具体的なプロセスと社内外の反響
3.TK-80が遺したもの:その後のPC市場への影響
・ TK-80の成功要因と、それが後のPC-8001やPC-8801といったNEC製パソコンの発展にどう繋がっていったか
【期待される成果】
これまで断片的に語られることの多かった「TK-80」誕生の物語を、開発責任者自身の言葉で体系的に記録する。当時の技術的、市場的制約の中で、どのような経営判断と技術的ブレークスルーがあったのかを具体的に解き明かす。これにより、日本のパソコン産業の黎明期におけるNECの役割を再評価するとともに、現代のモノづくりにも通じる普遍的な教訓を得ることを目的とする。
【参考資料】
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「関連グッズもヒット狙う」. 誰もやらないことに挑め(仕事人秘録). 『日経産業新聞』, 2008年10月1日.
「経常増益率ランキング 店頭企業 や金融上位に」. 『日経産業新聞』, 1996年6月14日.
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「建築の道より起業に目」. 誰もやらないことに挑め(仕事人秘録). 『日経産業新聞』, 2008年9月17日.
「コンテストで人材発掘」. 誰もやらないことに挑め(仕事人秘録). 『日経産業新聞』, 2008年9月25日.
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「商売の種探しに海外放浪」. 誰もやらないことに挑め(仕事人秘録). 『日経産業新聞』, 2008年9月18日.
東京理科大学近代科学資料館. 「情報処理技術遺産認定記念企画展 近代科学資料館『パソコンの歴史展』」. 展示会チラシ, 2010.
「ドラクエ誕生、大ブームに」. 誰もやらないことに挑め(仕事人秘録). 『日経産業新聞』, 2008年9月30日.
「パソコンの将来性に着目」. 誰もやらないことに挑め(仕事人秘録). 『日経産業新聞』, 2008年9月24日.
福嶋, 康博. 「エニックス 安すぎ、もっと評価を」. 株価を語る. 『日経金融新聞』, 1996年9月19日.
後藤富雄