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【テーマ設定】
インタビュー計画概要:携帯電話黎明期におけるユーザー文化とサービスデザイン
大テーマ:
携帯電話からスマートフォンへと続く技術発展の背景にある、ユーザー文化発展の起点としての写メール開発を考察する。特に、エンジニアリングではなくサービスデザインの視点からプロジェクトを主導した髙尾氏の役割と、それが日本の携帯電話発展の方向性に与えた影響に焦点を当てる。髙尾慶二氏へのインタビューを通じて、携帯電話黎明期におけるユーザー視点でのサービス創出の過程、デジタルカメラ機能やビジュアル処理技術がライフスタイルに与えた影響、モバイル通信の歴史とコミュニティ形成、そして日本の技術開発が現代のスマートフォンへとどのように収斂されたかを多角的に分析する。
中テーマと主な焦点:
1.デジカメとビジュアル処理:声・文字から画像への変革
・ デジタルカメラ機能とビジュアル処理が、携帯電話のコミュニケーションを「声・文字から画像へ」と世界規模で変化させた起点。
2.モバイルの歴史と人々のライフスタイル変容
・ 携帯電話が人々のライフスタイルをいかに変え、スマートフォンへ繋がったか。特に、絵文字、着信メロディ、自撮りといったユーザー文化の創出。
3.写メールが創出した市場と日本の技術の未来
・ 写メールが新たな市場を創造した要因と、先行していた日本の携帯電話技術が現代スマートフォンに集約された中で、その開発ノウハウをどう継承・評価すべきか。
期待される成果:
髙尾慶二氏の経験と洞察を通じて、技術先行型ではないユーザー視点からのサービスデザインが日本の携帯電話文化、特に写メールの成功にどのように寄与したかを明らかにする。また、日本のモバイル技術の軌跡とそれが現代のスマートフォン社会に与える示唆、そして未来の技術開発における教訓を導き出す。
【参考資料】
m business. 「Jーフォン 写メール」. 『m business』, [マンスリー・エム]2003年1月号別冊, 52-57.
大須賀, 友一, ジー・ビー. 『まんが・ヒット商品誕生物語』. 東京: 宝島社, 2003.
国吉, 健. 「「ライブ」な「ソフト」=情報」. 『あら』, no. 4 (1991).
髙尾, 慶二, 島田, 律子. 「発見、もっとひろがるワタシ自身」. 『CREA』, 2001年4月号.
髙尾, 慶二, 島田, 律子. 「対談 発見、もっとひろがるワタシ自身。」. 『FRAU』, 2001年3月27日号.
日経ビジネス. 「逆境に克つ現場ー会社を変えたこの一撃」. 『日経ビジネス』, 2002年4月22日号, 30-32.
日経ビジネス. 「特集 さらば!人減らし経営」. 『日経ビジネス』, 2005年1月3日号, 55-56.
PRESIDENT. 「「不屈の人生」14のモデル」. 『PRESIDENT』, 2002年5月13日号, 64-65.
髙尾慶二