岡城

岡城は稲葉川と白滝川に挟まれた標高325mの天神山山頂を中心にした、高さ数10mの断崖上に築かれた山城。岡城のはじまりには諸説あるが、鎌倉時代初期の文治元年(1185)緒方惟栄が、源頼朝に追われた源義経を匿うために築城し、その後建武元年(1334)後醍醐天皇の命を受けた滋賀貞朝が城を拡張したといわれる。豊臣秀吉の九州平定後、文禄3年(1594)中川秀成が入り、東西約2.5km,南北362mに達する城域に本丸を中心として二の丸、三の丸、西の丸を配置し、高石垣を巡らした大改修を行った。本丸には天守代用の御三階櫓、二の丸には月見櫓・御風呂屋、西の丸には御殿が建てられた。明治になり城は廃城となり、建造物はすべて取壊され石垣のみが残っている。滝廉太郎の代表作「荒城の月」は、少年期を過ごしたこの地をイメージしたものといわれている。

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